2023/11/16 世代間ギャップ

 昨日言われて思ったが、40半ばになってももっと上から見ればまだ若いのである。若いって何かな、と思う。どれだけ年をとっても上には上がいると思えば、若いとは言える。肉体的に衰えを感じるようになったら分岐点かなとも思うが、老視を感じ始めたとはいえ、まだ筋力的には息子たちに負けていない。

 でもそもそも筋力なんて若い小学生にはないのだから若さを語る基準が曖昧だ。

 まぁそんなことはいくらだってある。

 とにかく、自分はまだ若いって言い張るのもかっこ悪い気がするし、自分をおじさんと呼ぶのもなんか卑下しているようで嫌。

 子供達も思春期で難しいお年頃だが、こちらもある意味難しいお年頃である。

 出張から帰ったら、妻が褒めて欲しいと言ってきた。聞けば、義母さんがラーメンのたれを自家製で作って来てくれたのだが、ものすごい量で消費しきれるとは思えず、先晩ラーメンを食べて、私の分だけ残して返したとの事。なんであんな量を突然持ってくるか理解が出来ない。加えて長男は食べ合わせで文句を言ってくるし、次男が添加物を気にしているからお弁当を買ってくるのを嫌がる、父に至っては連続して同じものを食卓に出してほしくないという、そのくせ、食事の準備を全部した後に、風邪は大丈夫なのか、と聞いてきたらしい。心配するくらいなら手間かけさせないようにとか思わないものか、と。

 とにかく、それぞれ面倒くさ過ぎてうわーってなって昨晩電話をかけそうになったが、起こしてはいけないと思い、夜中に私に電話をかけなかった。だから褒めてくれと。

 偉い、そしてありがとう…。

 姉夫婦の話しでも聞くのだが、こと日本に置いて男尊女卑を無意識にしている事は男性も女性もあるのだと思う。ただ、なんとなくそういうものだと受け止めている。

 例えば、さっきの父のように妻が体調を崩しても、夫は大丈夫?休んでいていいよ、と言う癖、家事をするわけではないと言うのはよく聞く。弁当を買ってくることはあっても、掃除もしないし、他の家事をするのでもない、ただしなくていいと言うだけで、溜まるだけ。でも、本人はそれで優しくしてあげたと思っている。

 あるある。ただこれ、いつも家事をしていない人は突然やろうとしても何をしていいか本当に分からないし、下手に手を出すと逆に面倒なことになる事もある。

 だから、普段から家事をしていないと、労わることもできない。という事になる。

 私は専業主夫になりたいが、専業主婦になりたい女性も、少しは働いておいた方がいい。男性が仕事で疲れていても、さっきと同じようにそれがどういう事か分からなければ労わる事が出来ない。

 どっちが偉いとか、言っている方が間抜けである。サボっている主婦や主婦はいるし、同じようにサボっているサラリーマンや自営業者もいる。

 まぁある程度は本人らがそれでいいのであればいいのだろうけれど。

 話し戻って妻は、私に電話をせずに、自分の中でめんどくさい話を消化しようと試みて、お義母さんと父に関しては世代間ギャップで話しをまとめたようだ。

 確かに、感覚が違い過ぎてお互いに理解が出来ないのだろうと思う事が多々ある。

 お義母さんはとにかく何かをしてあげたいのは分かるが、いらぬことをし過ぎてしまう。お気持ちは本当にありがたいのだけれど、という事がたまにある。

 父は私が家事をしているのを見て、よくやるなー、などと抜かしたりする。悪気はない。ただ、その言葉通りにしか思っていないのだろう。ただ、それに対してイラっっとする私の気持ちが父には理解できないのだ。

 昔から、母ばかりずっと動いていて、父が何もしないのが気に入らなかった。父が母を見もせずに、お茶、と言う、母が、はいはいとお茶を持っていく。母も父同じ場所で働いていた為二人で出勤するのに、仕事が終わると父は飲みに行き、母は帰って来て家事をする。どう考えてもおかしいのだが、でもそれが両親の間では当たり前で、それが不公平と思わないのかと父に聞いたら、思わない、と平然と答える。なぜと問うと、そんなこと考えないから、と。考えてみなよと更に問い詰めてみても、考えない、と突っぱねられて終わりの頑固おやじ。でも、母も息を引き取る前、最後にしたいことが父の世話と言っていたから、もうそういう事なのだろう。

 同性だからなのか、自分の親だからなのか、私は父に、妻はお義母さんに対して優しくなれない気がする。

 とにかく、親の世代ではそれが当たり前であったし、悪くなかった。そういうものだった。が、今はそういうものではない、という話し。

 世代間ギャップと言ってしまえばそれまでだが、たかが一世代でここまですれ違ってしまうのだからすごいものだと思う。

 技術だけでなく、精神的な常識や、幸福の在り方も、世代間で感覚が大きく変わっていく。

 仕方がない、仕方がないと、私も、妻も日々自分に言い聞かせながら、時に夫婦で、親の世代について愚痴を言いながら、流して、流して、生活している部分もある。

 二人とも悪気はない。悪気はないのに感覚が違うだけで、こんなにも迷惑になる事があるんだという事が、結構恐ろしい事だと思う。

 あ、あと私は父の食べる時にくちゃくちゃ音をさせるのが気に入らない。そもそも好き嫌いをして残すのがイラっとする。無神経な言葉が嫌。テレビばかり見て少しは手伝えと言うと、面倒くさいと言えるその神経が嫌。

 嫌、なんだけれど、嫌い、にはなれないんだよなー。どうしようもない面があっても、私に好き放題させてくれていたのも父だし、自分の考えを変えない代わり、私の考え方を否定したこともなかった。多分、昔から、一度も、私の生き方を否定されたことはない。

 何を考えているか理解できない、とはずっと言われてはいるが。

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