11 2023/5/18 成功と幸せをまじめに考えいたりもする

 成功する方法と言うものは、実はとっくのとうに判明している。

 準備していたかどうかだ。

 イレギュラーは何事にもある。運の要素は常に完璧に何事にも寄り添っている。

 でも、人間が出来ることで成功する方法は、準備する事だ。

 偉そうに語る事でもない。それこそ嫁に言わせれば、言葉にするのも億劫なくらい、当たり前の事なのだろう。

 そしてその事は、実践している嫁だからこそ堂々と言い切れるだけで、私も含めほぼみんなが、口にしたくないだけで分かっている事だ。

 学生時代にテストの点数を取るためには勉強すればいいのだ。勉強すれば点は取れる。いい会社に入りたければいい大学に入ればいいし、いい大学に入るためにはいい高校に行けばいい。会社を立ち上げたければ起業に関して学べばいいし、不労所得で生きたいならばどこの不動産で間違いが少ないかリサーチをするといい。ヒット商品を生むためには世の中の動向を知る方法を探せばいいし、子孫を残したいなら適した伴侶を探さなければいけない。複雑になる事はあっても、言葉にまとめれば準備する事しかない。

 そしてそれは出来ることだ。準備が足りていれば成功する。

 でも実際、世の大半の人は成功していない。これは、成功というものをどう定義するかによるが、あくまで成功を他者と比較して生まれる相対的なもの、と考えるとするならば、構造的に大半の人が非成功者になる。この場合、準備しているかどうかという曖昧な言い方ではなく、他と比較して成功を勝ち得る程度の準備をしているかどうか、と一つ進めて具体的にすると、勝つ、負ける、と言う鍵が見えてくる。結果的な勝敗ではなく、勝敗によって成功と失敗という結果が生まれる。より多くのものに勝つことをより大きい成功と言っているに過ぎない。成功者は一握り、なのではなく、より多くに勝ってきた者の一握りを成功者、としているのだから、世の中の大半の人は成功していない。

 一方、成功を自身の内側の話しと考える事も出来る。自己実現=成功と言う考え方である。その幅は広く、一概に相対的なものとは言えない。自己の内面的な欲求を実現するのが自己実現なのだから一切の比較無くして成り立つ場合もある。こう考えると、成功を相対的評価とした場合のキーワードが勝敗であったように、成功を自己実現とした場合のキーワードは幸福感だと考える。暴論に聞こえるかもしれないが、幸せでいられる者=成功者の構図である。

  ただ、後者の成功を内面的な話としたとしても、前述したように世の大半の人は成功していない、と私は思う。

 人は動物であり、動物は生きるために怖がる。安心してやわらかい腹を出して寝ていては、食われるという本能がある。うちの犬がだらりと腹を出して寝ている事や、私の腹筋がなく重力に負けている事を言っているのではない。幸福感に浸かって危機感をなくすわけには行かないので、本能的に長期的な幸福感は感じにくいようになっているのである。

 それに、これは私の実感なのだが、世の人はそこまで自己実現を求めていない。

 幸福を掴もうとしていないと言い換えてもいいのかも知れない。

 嫁の中では、死にたくない=生きたい、になるのだそうだが、私の間隔では大きな差がある。同じように、不幸ではいたくないが、幸福に積極的になろうとまではしたくない。と言う人は案外と多いのではないだろうか。

 理由は色々あるだろう。自分に失望したくない、頑張りたくない、面倒くさい、幸福になった後に落ちるのが怖い。…理由はあれど、幸福に積極的になろうとしていない事に変わりはない。

 内面的な幸福というものは突き詰めて考えれば誰だってなれるはずだが、現実、私はそのように見ている。

 話しを戻して、だから、どちらで考えても、世の中の大半は成功者ではない。相対的成功者が幸福感を得られておらず内面的失敗者であったり、私のように相対的に成功者とは言えなくとも幸せだなーとぼけっと考えられるお手軽内面的成功者もいるが、多少そこが行き来したとしても、大半の人は成功していないはずだ。

 一行目に書いたように、成功する方法は分かっている。これは相対的、内面的に関係なく言える事だ。

 でも、多くの人が成功していない。それは多くの人が分かり切っている準備をしていないという事だ。

 イレギュラーの話をしていない。イレギュラーを言い訳にして自分に免罪符を与えてはいけない。

 でも、別にそれが悪い事でもない。幸福になった方がいいよね、とお勧めレベルでは思うし、子供たちや妻にはもっと過激に強いレベルで願うが、成功が正しいとまでは思っていない。

 私が一方的に幸せになって欲しい人達がいるだけで、人生の合格ラインは、死ぬ時に自分の人生を振り返り、まあいいか、と思える位だと思っているから、強く幸福を望んでいなくても合格は出来るのである。

 なぜここまで長くだらだらと書いたか。

 結局私が何を言いたいのか。

 愛する妻よ。だから周りに失望するな。あなたは素晴らしい。あなたが言う事は正しいと思うが、その正しさで自分を追い詰めない方がいい。

 ストレスをため過ぎず、出来れば長生きしておくれ。

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