最近妻と大きくすれ違い、朝まで話し合うことがある。結婚してともに子供を含めた多くのものを共有し共に背負っていくということは半端なことではない。
私たちは喧嘩をしない夫婦ではない。特に妻は熱い人柄なので、ぶつかることもある。その都度私たちは話し合う。一度ですっきり解消なんてことはまずないし、その度、どうにかこうにかの所迄辿り着くのに時間がかかることもある。
それが繰り返されると、またか、とお互いなるし、疲れもする。
私たち夫婦の場合、多くの男女とバランスと感覚がちぐはぐなのかもしれないが、この思いは多くの夫婦の中で潜んでいるものなのではと思い、とにかく、記しておこうと思う。
妻の思い。
・妻は今、本当にギリギリのところにいる。
・そうしたのは私が力足らずな部分が大きい。
・妻は仕事で一人で生きていける力を手に入れた。
・妻は社会の中で自立し、社会に貢献する事で自分に価値があると思える。それだけが価値ではないと分かっているが自身の中でその価値が占める割合が大きい。
・昔から一貫して自身がしたことに対して正当な評価が欲しい。それが出来ない環境が耐えられない。
・仕事の上では田舎より東京の方がいい。
・みんなの為にここにいてがんばっているのに、感謝されていないと感じる。父さんは好きにしか生きていない。
・長男も次男もやると言っても口だけで実行しない。甘い。
・自分以外うちの人は全員甘いから不安になる。
・自分は出来ることを精一杯し続けて結果を出しているのに、周りは好き勝手やって出来ることもしていない。適当に見えるし、ずるいと思う。
・甘い人、出来ることをしない人は嫌い。
・私だけ損している気がする。
・自分に問題がないとは思っていないが、納得いかないものはいかないしそれがずっとストレスになっている。
・ずっともめるのも面倒くさい。辛い。
・自分の人生を大事にしたい。
・ずっともめる位なら私はいない方がいいのではと思う。
・色々なことをネガティブに考えてしまう。
・私に捨てられる夢を見た。浮気をして、本気で好きなわけではなくてその人に逃げたのだと夢の中で私は言ったらしい。あなたを好きだけど、もう無理だと、そう言ったらしい。
・将来が不安。自分だけであれば可能性が広がっているのに、みんなが足を引っ張っている気がする。妻は成功したい。それが出来る環境を作ってきて出来るところまできた。目の前に道が見えるのに進めないもどかしさがある。
・家族が大事でない事はない。でも一緒にいて傷つけあってしまう事が多いのなら、距離を置く形がいいのではないかとも思う。
・離れたいのではない。子供たちを愛しているし、私の事も嫌いではない。
・私は色々なことが適当で、仕事でも心配になるし、この先一緒にやっていく事に不安になる。
・最近一緒にいると疲れる。
・価値観が合わない事に悲しくなる。お互いが自立してそれぞれであればいいのだろうが、一緒に暮らして、何かを一緒にやっていこうと思うときつい。
・仕事で結果が出ているから、自分のしてきたことは正しいという自信がある。仕事で信頼されているし、認めてももらっている。それが数字に出ている。
・むしろ妻は仕事の付き合いの人には認めてももらえているのに家族に認めてもらえていない気がしている。家族に認めて貰えていない分を社会に求めているのかも知れない。
・東京に部屋を借りて住んで、仕事に集中して仕事の事だけを考えて生活が出来ればどんなに幸せだろうと思う。もっと結果が出るだろうし、出して見せる。認められて、仕事だけしていたい。
・家事が嫌いなわけではない。ただ、仕事に比べて、認められない、評価してもらえない、報われないと思う。
・子供たちの為に頑張っているのに、子供たちに軽んじられている気がする。言い合いになっても言葉使いから尊敬されていないと感じる。
・理解が出来なくても当然だと思う。ただ自分はこの結果の出し方しか知らないから、それを伝えたい。
・正しい頑張り方をすれば夢は叶えられると教えたい。それは甘い事ではないが、ちゃんと繋がる事を知って欲しい。自分に出来ることはその背中を見せる事だと思う。その為にも自分は夢を諦めてはいけない。諦めたくない。
・自分の性格が極端だと思う。でも、これしか分からない。
・完璧主義と言われても、何がダメなのか分からない。この性格があって仕事で成功できている。家族へのフォローも出来る限りこの性格があって出来ている。デメリットはあると思うが、メリットだけ享受してデメリットを受け入れられないのはずるい。
・人に求め過ぎだと言われても、自分は精一杯求められている事に答えている。だから元々公平ではない、ずるいと思う。
・こんな自分は面倒だと思う。だから自分といれないと言われても仕方がないとも思う。
・自分はしたいようにしたい。周りもしたいようにすべきだと思うし、その結果一緒にいられないならそれも仕方がないかもしれないと思う。
・人に相談する気はない。自分が影響されたい人にしか影響されたくないし、人にどうこう言われたところで自分の考えは変わらない。周りに納得してもらえなくていい。いつか結果で示す。それが私だし、結果を出し続ければいつか認めてもらえると思う。
・優しくありたいと思う、でもその余裕はないし、優しくあることが何よりも優先されることだと思わない。
・私の人任せの態度が納得いかない。何をしたいのか理解できない。
・最近は些細な事でも耐えられなくなっている。言っている事に矛盾が生じているだろうし、子供たちもそれに納得できていないから反論される。
・何で分からないんだと言う気持ちと、分かっていないだけでいつか分かる。今は分からなくていいからやれよと言う気持ちと、両方ある。
私の思い
・少し前にめちゃくちゃ仲のいい時期があったから、揺り戻しなのかなとも思う。そう思うと仕方がないくらい好いていてくれている実感がある時期があった。同時にそうなった理由もはっきりせず、このボーナスタイムがいつ終わるのかドキドキもしていた。
・自分の思うように成長して欲しいと願い続けたのは私で、今の姿が妻の思う姿であったら、それはそれでいい事なのだろうと思う。
・でも家族向きではないとも思ってしまう。この性格にしてしまったことに責任を感じる部分もあるが、でも今の妻が悪いとは思わない。仕事で成功して自己肯定が出来るのはいい事だと思う。彼女の心の底から願う姿の優先順位の一番が仕事で、次が家族なのだとしたら、寂しいけれど、それが嘘でなければ仕方がないと思うし、妻を愛している事に変わりはない。
・でもこれで距離を置くことが妻にとっていい事なのだと、自信を持てない。
・一人でも生きていけると妻は言うが、実際それが何を指しているのか、生きていく、仕事をして納税して、食べて寝て、仕事の相手に満足してもらえることで十分なのか。
・子供たちはそのうち巣立っていく、そうでなくてはいけない。私はその後、妻と平和に生きていきたいだけ。贅沢しなくていい。質素でいいから、微笑みあって今日の天気の話しとか、庭の草木の話しとか、そんなんでいいからただ、並んで笑っていたいだけ。
・妻の望みは違う。成功したい。出来るところまで突き進みたい。それが彼女の自己実現。
・妻からすると私は望みが低いし、物足りないし、それは仕事のパフォォーマンスにも影響すると考えているから、不安なのだろう。それは確かにそうで仕事に対して私は常に本気ではないし、しなければいけない事をしているだけ。家庭を支えるためにお金が必要で、そのお金を得るために仕事そして来ただけ、そのスタンスが変えられない。
・妻からするとそれは仕事ではない。そんな人と妻は仕事をしたくない。
・仕事とは楽しんでするもので生き甲斐になるもの。だから自営業を選んだし、満足している。私みたいな、自分で考えない人を信用できないのだろう。
・妻も必死に妥協点を探しているのが分かる、どうにかしようともがいてくれている。苦しませているのは悲しい。
・妻にすべて捧げる、なんてのもいいと考えたり、でもそんなこと妻は求めていないだろうと考えたり。それにまだ子供たちに大きなお金がかかる。私が専業主夫になり妻にすべて稼ぎを任せるのはまだ怖い。
・私の優先順位は、妻、子供たち、自分、友人や親せき。はっきりしている。
・全体の優先順位がはっきりしていても、時には妻よりも子供たちの方を優先しなければいけない場合だってある。どっちの味方なのか、という問いを家族内で投げられるのはつらい。
・私が子供たちを守っていくから、妻は好きに羽ばたけばいいとも思う。
・私のあり方は、多分、結局、巣だ。
・妻は好きに羽ばたいて、疲れたら戻ってくればいい。子供達にもそう思う。ただ子供達には別に巣を作ってもらわなければいけない。私は妻の永遠の巣でありたい。安らげる、一息つける、巣でありたい。
結局、この話は双方疲れ果てて終わった。
終わりはしないのだけれど、まだずっと時間をかけて解決方法を探り、馴染ませていかなければいけないのだろう。
でも妻の仕事にも子供たちの成長段階にもチャンス、流れ、タイミングがあり、いつか解決するのを待っているわけにもいかない。
でも解決する。私は、妻を、子供たちを愛しているから、仕方がない。
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